01
サンシャイン池崎の声はなぜこんなに魅力的なのか
芸人にとって声は道具ですが、池崎さんの場合はほとんど作品そのものです。 まずはあの声がどういう性質を持っているのかを、4つの側面から見ていきます。 池崎さんの声の特徴を確認したいだけの方は、この章だけで足ります。
1-1一度聞いたら忘れられない突き抜ける声量
サンシャイン池崎さんの声で真っ先に語られるのは、やはり音量です。 テレビのスピーカー越しでも耳がびりつくレベルの声量を、 しかも一瞬ではなくネタの最初から最後まで出し続ける。
芸人の「大きな声」にもいろいろありますが、 池崎さんの場合は出力そのものが桁違いです。 初めて見た人が内容より先に「うるさい!」と反応してしまうほどで、 その第一印象の強さが、そのまま記憶への定着につながっています。
音量が大きいだけなら、耳が疲れて終わりです。 池崎さんの声が最後まで聞けるのは、 出し方に無理がないからだと思います。 もっとも、それがどういう技術によるものかは分かりません。
耳がびりつくと感じるかどうかは、聞く環境にもよります。 テレビのスピーカーとイヤホンでは印象が変わりますし、 会場で直接聞けばまた違うはずです。 文章で「大きい」と書いても伝わりにくいのは、 そのあたりに理由があります。
1-2叫んでいるのに言葉がはっきり聞き取れる
意外と見落とされがちですが、池崎さんの絶叫は言葉が潰れていません。 普通、人は音量を上げるほど発音が曖昧になり、何を言っているか分からなくなります。 ところがあの音量でも「空前絶後のォ」「ジャスティス!」がきちんと聞き取れる。
これは滑舌と、口の開き方のコントロールがあってこそ成立するものです。ネタを英語に同時通訳してもらった動画が「本家超え」と話題になったこともありますが、 言語が変わっても面白さが伝わるのは、 声の出し方そのものに情報が乗っているからでしょう。
聞き取れるということは、書き起こしもできるということです。 もしすべてが潰れていたら、 ネタの言葉がここまで広まることもなかったはずです。 サンシャイン池崎の声は、 伝えるための条件を満たしたうえで大きいということになります。
音量を上げると発音が崩れるというのは、 誰にでも起きることです。 叫んでいるのに聞き取れるという状態は、 そのままでは成立しません。 どこかで調整が入っているはずですが、 外から見てそれを特定することはできません。
1-3声だけで場の空気を変えてしまう力
バラエティ番組で池崎さんが呼ばれる理由のひとつが、これです。 場が沈みかけたときに一声出すだけで、空気が切り替わる。 内容がどうというより、音圧で場をリセットしてしまうのです。
収録現場では、こういう役割ができる人がとても重宝されます。 気の利いたコメントを返せる人は他にもいますが、 存在するだけで温度を上げられる人は限られている。 声が芸になっている、というのはそういうことです。
この役割は、ネタとは別の需要です。 ネタをやらなくても呼ばれる理由がある、ということでもあります。 池崎さんの声が仕事の幅を広げているのは、 そのあたりが大きいのだと思います。
収録の現場で求められる役割には、いくつかの種類があります。 進行を助ける人、話を広げる人、落とす人。 そのどれとも違う役割が成立しているというのは、 珍しいことなのかもしれません。
1-4元気をもらえると言われる声の質
「サンシャイン池崎さんのネタを見ると元気が出る」という感想は、SNSで繰り返し見かけます。 これは笑いの内容というより、声そのものに対する反応でしょう。 明るく、まっすぐで、迷いがない。
お笑いTVコラムも、大ブレークの理由を 「とにかく明るく元気に大声で叫ぶ、というシンプルな芸風が人々の心に刺さった」と分析しています。声が元気の伝達手段になっている—— これがサンシャイン池崎さんの声の、いちばん実用的な効能かもしれません。
元気が出るという感想は、内容の説明にはなっていません。 それでも繰り返し出てくるということは、 多くの人が同じものを受け取っているということでもあります。 池崎さんの声について語られるときに、 いちばん多い言い方かもしれません。
元気が出るという言葉は、便利なぶん曖昧でもあります。 何がどう作用しているのかは説明されません。 それでも多くの人が同じ言い方をするのであれば、 そこには共通して受け取られているものがあるということです。 このサイトでは、そこを分析しようとはしませんでした。
02
3〜4分叫び続けても枯れない声を支えるもの
全力の絶叫を数分間続けるというのは、体力的にも技術的にも簡単なことではありません。 この芸を10年以上続けられている裏には、何があるのでしょうか。 池崎さんの声がいちばん試されている場面についての章です。
2-1ネタの間ずっとハイテンションを保つ難しさ
お笑いTVコラムは、この芸風の難しさをはっきり指摘しています。 「3〜4分のネタの中でずっとハイテンションを保っているのは容易なことではない」—— 言われてみればその通りです。
全力疾走を4分続けるのと同じで、体はどこかで必ず限界を訴えます。 ところが池崎さんのネタは、終盤になるほど熱量が上がることさえある。配分を計算したうえで出し切っているのだと分かります。
最初から全力で出すと、途中で落ちてしまうはずです。 終盤に向けて上がっていくということは、 どこかで抑えている部分があるということになります。 聞いている側には全部が全力に聞こえますが、 実際には設計があるのだと思います。
設計があるように見える、というだけの話です。 本人が配分を考えていると語った記録は見ていません。 体が覚えているだけということもありますし、 そもそも配分などしていないのかもしれません。 外から見て分かるのは、結果として持っているという事実までです。
2-2声が枯れないように喉を鍛えるという日常
同じコラムには、この芸風には「声が枯れないようにのどを鍛える必要がある」と書かれています。 声は消耗品です。無計画に叫び続ければ、遠からず出なくなる。
サンシャイン池崎さんがいまも同じ熱量でネタをやり切れているという事実そのものが、 裏側での積み重ねを物語っています。 ステージの上の数分間のために、見えないところで日々の管理を続けている。 派手な芸風のわりに、支えているのは極めて地味な習慣です。
どんな管理をしているのかは公表されていません。 ただ、続けられているという結果からは、 何かしらの手当てがあることが読み取れます。 池崎さんの声を支えているのは、 舞台の外の時間ということになります。
2-3静まり返った客席でも声量を落とさない強さ
コラムはもうひとつ、必要なものとして 「どんなに客席が静まり返ってもビクともしない強靱なハート」を挙げています。
静かな芸ならスベっても傷は浅く済みます。 しかし全力で叫んだあとの沈黙は、精神的なダメージが桁違いです。 それでも声を小さくしないというのは、恐怖を飲み込んだうえで出している声だということ。 あの音量には、技術だけでなく胆力も含まれています。
全力の声は、スベったときに逃げ場がありません。 抑えて出していれば、まだ調整の余地があります。 そこを毎回引き受けているというのは、 技術とは別の強さだと思います。
舞台に立つ人にとって、沈黙は日常的にあるものだと思います。 それでも、全力の声のあとの沈黙は種類が違うはずです。 その場面を何度も通ってきたということは、 記録には残らない部分ですが、想像はできます。
2-410年以上同じ熱量で叫び続けてきたという事実
池崎さんがピン芸人として歩き出したのは2007年。 そこから2017年のブレイクを経て、現在まで同じネタを求められ続けています。 何百回、何千回と繰り返してきた自己紹介ネタを、 いまも初めてやるかのような熱量で披露する。
これは声にとって、とんでもない負荷です。15年以上ずっと全力という事実こそが、 その喉がどれだけ鍛えられているかを何より雄弁に示しています。 経歴の詳細については魅力の総まとめ記事でも取り上げています。
何度も繰り返したネタを、 毎回同じ熱量でやるというのは簡単ではないはずです。 飽きもあるでしょうし、体の状態も変わります。 池崎さんの声がいまも同じに聞こえるということ自体が、 ひとつの記録だと思います。
もっとも、まったく同じかどうかは分かりません。 初期の映像と最近の映像を並べて聞き比べれば、 違いが見つかるかもしれません。 このサイトではそこまでの検証はしていませんので、 聞いた印象として同じに感じる、という書き方にとどめます。
03
声優としても発揮されるサンシャイン池崎の声の魅力
あの声は、お笑いの舞台の外でも需要があります。 アニメや洋画の吹き替えという、まったく別のフィールドでの仕事を見ていきましょう。 サンシャイン池崎の声が舞台の外でどう使われているかが分かります。
3-1アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』で声優デビュー
池崎さんの声優デビューは、かなり大きな節目でした。シネマトゥデイによれば、アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』の放送1000回目にあたる2017年11月9日の回に、スリーパー役で出演しています。
しかもこの出演は、池崎さん本人が監督へ直談判して実現したもの。 役どころは主人公のサトシやピカチュウたちの前に立ちふさがるキャラクターで、 気合い十分でアフレコに臨んだと伝えられています。 仕事を待つのではなく、自分から取りにいったという点が実に池崎さんらしい。
放送1000回という節目の回に出ているというのも、 記録として残りやすい形です。 サンシャイン池崎の声優としての出発点が、 はっきりした日付とともに残っているのはありがたいところです。
3-2ディズニー/ピクサー『インクレディブル・ファミリー』に出演
さらに大きな仕事が、ディズニー/ピクサー作品への出演です。お笑いナタリーによれば、2018年8月1日公開の映画『インクレディブル・ファミリー』日本語吹替版で、 電気を自由自在に操る能力を持つヒーロー「ヘレクトリクス」を演じました。
ORICON NEWSによると、小島瑠璃子さんとともにディズニー/ピクサー作品の声優に初挑戦。 電気という、ばちばちと弾けるモチーフのキャラクターに池崎さんを当てる。声の性質から逆算した配役としか思えないハマり方です。
電気を操るキャラクターという役どころは、 聞いただけで想像がつきます。 池崎さんの声が持っている勢いを、 そのまま役の性質に重ねた配役ということになります。
3-3『デュエル・マスターズ』などアニメへのゲスト出演
その後もアニメ作品への出演は続いています。 『デュエル・マスターズ』では「池ザッキー」というキャラクターを、 『ジモトがジャパン』では「M・T」役を演じたと紹介されています。
キャラクター名に自分の名前がもじって使われているあたり、池崎さん本人ありきのキャスティングであることが分かります。 声だけで誰か分かる——それは声優の仕事において、 強みにも制約にもなる特性ですが、ゲスト起用ではこれ以上ない武器です。
誰の声か分かってしまうというのは、 役に入り込ませたい作品では扱いにくいはずです。 その一方で、ゲストとして出ることが分かっている回では、 分かることそのものが仕掛けになります。 サンシャイン池崎の声は、後者で活きるタイプだと思います。
3-4絶叫芸で鍛えた声がキャラクターに説得力を与える
声優の現場で池崎さんが重宝される理由は、単に有名だからではありません。 舞台で毎回全力を出し切ってきた喉は、 スタジオという静かな環境でも余裕を持って大きな声を出せる。 しかも音が割れず、言葉も潰れない。
怪物、ヒーロー、勢いのあるキャラクター—— そうした役に必要なのは、演技力である以前に「実際に出せる声」です。 10年以上叫び続けてきた蓄積が、そのまま別ジャンルの仕事に転用されている。 芸を貫いたことが、思わぬ形で仕事の幅を広げた好例です。
舞台で鍛えたものが別の場所で使えるというのは、 狙ってできることではないと思います。 池崎さんの声が声優の仕事につながったのも、 結果としてそうなったというだけかもしれません。 ただ、続けていなければ届かなかった場所ではあります。
舞台とスタジオでは、求められるものが違うはずです。 マイクとの距離も、収録の環境も別のものです。 そこで通用したということは、 出せる音量の幅が広いということなのだと思います。
04
叫ばないときの声にも表れるサンシャイン池崎の魅力
池崎さんの声の魅力を語るなら、叫んでいないときの声にも触れないわけにはいきません。 むしろこちらを知ってからのほうが、絶叫の凄みが分かります。 サンシャイン池崎の声の振り幅が、いちばんはっきり出る章です。
4-1オフの人格「0シャイン家崎」で見せた穏やかな声
ねとらぼの記事によれば、2021年1月27日、池崎さんは自身のYouTubeチャンネルで 「イエェェーーイ!」を封印した姿を披露しました。 いつものタンクトップとはちまきから、グレーのスエットに眼鏡という別人格「0シャイン家崎」への変身です。
回答の内容まで一変し、漫画を持参してカウンターでもつ煮を食べる、といった 文化人めいた話をしたと紹介されています。 ファンからは「ただの優しいおじさん感が好きです」「良い人臭が凄い」といった声が寄せられました。 あの声の主が、こんなに静かに話すのかという驚きが伝わってきます。
別人格という形にしたのも面白いところです。 素の姿として出すのではなく、 あくまで企画として見せています。 池崎さんの声の使い分けが、 そのまま企画の骨格になっている例だと思います。
服装まで変えているところに、企画としての作り込みが見えます。 声だけを変えても伝わりにくいですが、 見た目とセットにすれば一目で分かります。 そのあたりの組み立て方は、 ネタの作り方とも通じているように思います。
4-2猫に話しかけるときの声のトーン
愛猫の風神と雷神を追う猫チャンネルでは、池崎さんはほとんど声を張りません。 猫が驚かないように音量を落とし、話しかけるトーンも一段やわらかくなる。 あの絶叫を知っている人ほど、この落差に驚かされます。
注目したいのは、カメラが回っていても猫優先を崩さないことです。 演出として大声を出したほうが「らしい」画になるはずなのに、そうしない。声の使い方に、その人の優先順位が出るという好例です。 保護猫との関わりについては魅力の総まとめ記事で詳しく紹介しています。
猫の前で声を落とすというのは、 考えてやっているというより自然にそうなっているのだと思います。 そこを企画のために崩さないという判断が、 結果として見る側に伝わっています。
4-3インタビューで語るときの落ち着いた話し方
インタビュー記事で語るサンシャイン池崎さんの言葉は、驚くほど落ち着いています。 自己紹介ネタの誕生を「あ!なるほど。名前言わねえの、アリだな」と振り返る調子も、 保護猫との出会いを「人生の分岐点になりました」と語る調子も、 どちらもごく静かです。
つまり池崎さんは、場面ごとに声を選んでいる。 常にテンションが高い人ではなく、必要なときに上げているだけ。 そう理解すると、あの絶叫が「素」ではなく「技」だということがよく分かります。
常に大声の人だと思っていると、 インタビューを読んだときに戸惑うかもしれません。 文字になった言葉は静かですし、 考えて話していることが分かります。 声の印象と、語られている内容の落差もまた大きいところです。
4-4声を使い分けられることこそが本当の武器
大声が出せる人はいます。優しい声で話せる人もいます。 けれどその両端を自在に行き来できる人は、そう多くありません。 池崎さんの声の本当の武器は、音量そのものではなく、この幅にあります。
絶叫があるから、猫に話しかける小声が印象に残る。 静かな素顔を知っているから、舞台の全力がより凄まじく見える。 両方が揃って初めて、あの声は「魅力」として成立しているのです。
片方だけを知っている状態でも、 その声は十分に印象に残ります。 ただ、もう片方を知ると受け取り方が変わります。 この記事で振り幅の話を長く書いたのは、 そこを伝えたかったからでした。
05
サンシャイン池崎の声についてよく調べられていること
池崎さんの声について調べていると、 同じ質問に何度も行き当たります。 ここではよく検索されている項目を5つ取り上げて、 この記事で確認できた範囲の答えを並べておきます。 はっきりしないものは、はっきりしないと書きました。
5-1本当に声は枯れないのか
この記事の2章で書いたとおり、 3分から4分のあいだ叫び続けても声量が落ちない、 というのが舞台で見られる形です。まったく枯れない体質だと決めつけることはできませんが、 サンシャイン池崎の声がネタの最後まで保たれていることは、 映像を見れば確かめられます。
ただ、収録や配信の場では喉に負担がかかると語られる場面もあります。 24時間の生配信では、 企画名そのものに喉が潰れる前提が入っていました。 枯れないのではなく、 枯れるところまで使い切ることがある、と考えたほうが実態に近そうです。
企画として喉を使い切るのと、 日常的に枯れないこととは別の話です。 そこを混ぜて語ると、 どちらの印象も正確ではなくなってしまいます。
5-2何か特別な訓練をしているのか
具体的な発声練習の方法までは、確認できませんでした。 この記事の2章では喉を鍛えるという話に触れましたが、何をどうしているのかという中身は公表されていません。 池崎さんの声について語るときに、 このあたりを断定しているページは注意して読んだほうがいいと思います。
学生時代に運動部で過ごしていたことを結びつける説明も見かけますが、 池崎さん本人がそう語った記録は見つけていません。 関係があるかもしれない、という程度にとどめておきます。 分からないところを分からないままにしておくのも、 声を扱う記事の役目だと考えました。
5-3声優としてどんな作品に出ているのか
この記事の3章で扱ったとおり、 アニメでの声優デビューや映画への出演があります。ゲスト出演を含めると本数は増えていきますので、 網羅した一覧はこのサイトでは扱いきれていません。 池崎さんの声を使った仕事は、思っているより幅があります。
声優としての出演は、 出演情報をまとめた別の記事でも触れています。 最新の出演については公式の発信を確かめていただくのが確実です。 この記事では、代表的なものを挙げるにとどめました。
5-4普段の声はどんな感じか
この記事の4章で扱ったとおり、 叫んでいないときは落ち着いた話し方になります。 インタビューや猫に話しかける場面では、 舞台とはまったく違うトーンです。 サンシャイン池崎の声を知る人ほど、そのギャップに驚くところです。
普段の声を聞ける場面はいくつかあります。 猫のチャンネルや、動物番組での様子が分かりやすいと思います。 舞台の声しか知らない方は、 そちらを一度見ていただくと印象が変わるはずです。
5-5声だけで人物を特定できるのか
声だけで誰か分かる、という声はよく見かけます。姿が見えなくても分かるというのは、 声優の仕事でも武器になっているはずです。 池崎さんの声には、それだけの特徴があるということだと思います。
もっとも、これは聞く側の印象の話です。 どの成分が特徴になっているのかを、 このサイトで分析することはできません。 聞けば分かる、というところで止めておきます。
声の特徴を言葉で説明しようとすると、 どうしても比喩に頼ることになります。 比喩は伝わりやすい反面、正確ではありません。 この記事でもいくつか使いましたが、 あくまで手がかりとして読んでいただければと思います。
06
場面ごとに声はどう変わるか
ここまで「叫ぶ声」と「叫ばない声」を分けて見てきましたが、 実際には場面ごとにもう少し細かく変わっています。どこでどう変わるのかを並べておきます。 池崎さんの声を追いかけるうえで、 このあたりを知っておくと聞き分けやすくなると思います。
6-1舞台では、最初から最後まで張り続ける
いちばん分かりやすいのが舞台です。 この記事の2章で書いたとおり、 ネタのあいだは音量がほとんど下がりません。抑揚をつけずに張り続けるという形になっています。 池崎さんの声を初めて聞く人が驚くのも、たいていここです。
張り続けるということは、緩急で聞かせる作りではないということです。 静かな部分を作って落差を出す方法もあるはずですが、 そちらは選ばれていません。 その一本調子が、逆に押し切る力になっているように感じます。
落差で聞かせる作りにしていたら、 途中で気が抜ける瞬間が生まれます。 最初から最後まで同じ高さで通すというのは、 聞く側に考える隙を与えないということでもあります。
6-2テレビでは、尺に合わせて調整が入る
テレビでは持ち時間が決まっていますし、編集も入ります。 そのため、切り取られた数十秒だけが流れることも多くなります。 サンシャイン池崎の声の印象が「うるさい」に寄りやすいのは、 いちばん張っている部分だけが繰り返し使われるからかもしれません。
通しで見れば、ネタには入りと締めがあります。 切り取りだけを見ていると、その構造は見えません。 声の使い方を知りたい方は、 通しの映像を一度見ておくと印象が変わると思います。
切り取りは便利ですが、構造は伝えません。 何秒かの断片だけが流通すると、 その断片が全体だと受け取られてしまいます。 このサイトで通しの映像をすすめているのは、 そういう理由からです。
6-3配信では、長時間を持たせる話し方になる
配信は時間が長くなります。 何時間も同じ調子で叫び続けることはできませんので、ふだんの話し方に近い形になります。 池崎さんの声を長く聞けるのは、 いまはこの場所がいちばん多いかもしれません。
その一方で、節目の企画では意図的に張り切ることもあります。 24時間の生配信のように、 喉を潰す前提で挑む場もあります。 配信という場だから静かというわけでもない、ということです。
時間が長い場では、抑えるほうが自然になります。 ずっと張っていたら、見ている側も疲れてしまいます。 その調整が自然にできているのは、 場ごとの目的が分かっているということだと思います。
6-4猫の前では、いちばん柔らかくなる
この記事の4章で触れたとおり、 猫に話しかけるときの声は舞台とはまったく違います。音量も高さも抑えられた話し方になります。 池崎さんの声の振り幅がいちばん分かるのが、この場面です。
動物の前で声を張る人はいませんので、 当たり前といえば当たり前です。 ただ、絶叫のイメージが強いぶん、 この落差が印象に残ります。 声だけで人物像が変わって見える、というのは面白いところだと思います。
同じ人物なのに、声の高さと音量が変わるだけで 印象がまったく違って受け取られます。 そこを意識的に使い分けているのか、 自然にそうなっているのかは分かりません。
池崎さんの声を追いかけていると、 場面ごとの切り替えの速さにも気づきます。 収録のなかで一瞬で上げて、また戻す。 その切り替えも含めて技術なのだと思います。
収録の現場では、 何度も上げ下げを繰り返すことになるはずです。 全力を出し切ってからすぐ普通に話す、という動きは 体にも負担がかかりそうですが、 そのあたりは外からは分かりません。
収録の合間に何をしているのか、 どのくらい休みを入れているのか。 そういう部分は表に出てきませんので、 この記事でも触れていません。
舞台裏の話は、本人が語らないかぎり分かりません。 分からないことを面白く書くこともできますが、 それは別の種類の文章になります。
07
声の話を書くときに気をつけたいこと
声について書くのは、意外と難しい作業でした。耳で受け取ったものを文字にすると、 どうしても書く側の印象が混ざります。 サンシャイン池崎の声を扱ううえで気をつけたことを、 そのまま書いておきます。
7-1印象と事実を分ける
「元気が出る声」というのは、聞いた側の印象です。 一方、「ネタの尺は3分強」というのは確かめられる事実です。この二つを混ぜないようにしました。 池崎さんの声について書かれた文章には、 印象がそのまま断定になっているものも見かけます。
印象を書いてはいけないという話ではありません。 ファンサイトですので、感じたことは書きたいところです。 ただ、どちらなのかが読む側に分かる形にしておく。 そこだけは崩さないようにしています。
印象を事実のように書くと、 読んだ人がそれを事実として引用してしまいます。 そうやって出どころのない話が増えていきます。 小さいことのようですが、 積み重なると記事全体の信頼に関わります。
池崎さんの声のように、 感覚で語られやすいものほど注意が要ります。 気持ちよく書けてしまう分野は、たいてい危ないところです。
褒める文章ほど、確かめずに書けてしまいます。 しかも読む側も気持ちよく受け取ってしまうので、 間違いが指摘されにくくなります。 ファンサイトだからこそ、そこは意識しておきたいところです。
7-2身体のことは踏み込まない
声帯や喉の状態といった身体のことは、医学的な話になるため扱っていません。 なぜ枯れないのかを身体の仕組みから説明しているページもありますが、 このサイトではそこには踏み込まないことにしました。
池崎さんの声について書けるのは、 聞こえた結果と、サンシャイン池崎本人が語った範囲までです。 その先は専門の領域ですし、 憶測で書くと誤った情報として広がってしまいます。
健康や身体にまつわる話は、 間違って広がったときの影響が大きい分野です。 分からないことは書かない、というのは 自分たちを守るためでもあります。
専門的な説明を求めている方には、 この記事は物足りないかもしれません。 そこは承知のうえで、 聞いて分かる範囲だけを書くことにしました。
発声について詳しく知りたい方は、 専門の書き手による解説を探していただくのがいいと思います。 このサイトが書けるのは、 一人のファンとして聞いた範囲の話です。
7-3他の人と比べない
声の大きさや質を他の芸人と比べる書き方も見かけますが、 このサイトではしないことにしています。比べたところで確かめようがないからです。 池崎さんの声がどうなのかだけを書けば足りると考えました。
ファンサイトが誰かを引き合いに出すと、 その相手のファンにとっては気持ちのいい話になりません。 扱っている人のことだけを書く。 このサイト全体で守っている決まりです。
比べる書き方は、読み物としては盛り上がります。 ただ、優劣をつけたところで何も確かめられません。 誰かを下げて成立する紹介は、 結局その人の魅力を伝えることにもなりません。
このサイトが扱っているのは一人の芸人です。 その人がどうなのかだけを書けば足ります。 比べないという決まりは、 書ける範囲を狭める代わりに、迷いをなくしてくれます。
何を書かないかを先に決めておくと、 書くときに悩む場面が減ります。 記事を作る側の都合ではありますが、 結果として内容も落ち着くように感じています。
扱う範囲を決めておくと、 何度も同じ判断で迷わずに済みます。 記事の数が増えるほど、その効き目は大きくなります。
7-4映像で確かめてもらう
結局のところ、声は聞いてもらうのがいちばん早いです。 この記事も、文字でどれだけ書いても実際に聞いた一回にはかないません。 池崎さんの声が気になった方は、 公式のチャンネルで確かめていただくのが確実だと思います。
文字にできるのは、どこを聞けばいいかという案内までです。 舞台の映像と、猫の前の映像。 その2つを見比べていただければ、 この記事で書いてきたことはだいたい伝わるはずです。
文章にできるのは、聞きどころの案内までです。 あとは実際の音が全部を説明してくれます。 そう考えると、声について書く記事は 読んだあとに離れてもらうことが目的、ということになります。
池崎さんの声について書いてきましたが、 この記事の役目はそこまでです。 あとは公式のチャンネルへ移っていただければと思います。
舞台の映像、猫のチャンネル、そして声優としての出演作。 この3つを続けて見ると、 同じ人の声だと言われても信じにくいくらいの差があります。 そこを体験してもらうのが、いちばん早い説明になります。
順番としては、舞台から入って猫のチャンネルへ行くのが分かりやすいと思います。 先に静かなほうを見てしまうと、 落差の大きさが実感しにくくなります。 驚きを取っておくなら、大きいほうが先です。
もっとも、どちらから入っても構わないと思います。 猫の映像から入って、あとで舞台を見たときの驚きも それはそれで大きいはずです。 入口が複数あるというのは、こういうときに効いてきます。
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もっと詳しく読むために|関連記事の案内
この記事は、サンシャイン池崎の声だけを扱ったものです。声の周りにある話は、それぞれ別の記事にまとめてあります。 ここでは、どの記事に何が書いてあるのかを案内しておきます。 気になったところから先へ進んでいただければと思います。
8-1芸風そのものを知りたいとき
声を含めた芸風全体については、芸風の記事で扱っています。なぜあの形になったのかという成り立ちまで書きました。 池崎さんの声は芸風の一部ですので、 両方を読むと理解しやすくなると思います。
声の大きさだけが芸風ではありません。 間の取り方や構成まで含めて見ると、 声の使い方の意味も変わって見えてきます。
8-2声優の仕事を知りたいとき
声優としての出演については、声優の記事にまとめました。 この記事の3章で触れた部分を、作品ごとに詳しく扱っています。
池崎さんの声がどう活かされているのかを知りたい方には、 そちらのほうが向いていると思います。 役柄との相性についても書きました。
8-3ネタの中身を知りたいとき
叫ばれている言葉そのものについては、自己紹介ネタの記事で扱っています。何をどの順番で言っているのかを追った記事です。
声の話とネタの話は切り離せません。 池崎さんの声が印象に残るのは、 言葉の並びがそれを支えているからでもあります。 あわせて読んでいただけると思います。
8-4魅力の全体像を知りたいとき
魅力全体については、魅力のまとめ記事で扱っています。 声はその魅力のひとつの入口にあたります。
サンシャイン池崎の声から入った方が、 他の面を知ると印象がどう変わるか。 そのあたりを確かめたい方には、そちらの記事が向いています。
09
まとめ|サンシャイン池崎の声の魅力は「振り幅」にある
池崎さんの声を整理すると、 「大きい」という一言ではまるで足りないことが分かります。 池崎さんの声を通して見たうえで、最後に残ったことを書きます。
枯れない声は、鍛えた結果
3〜4分のネタでハイテンションを維持し、静まり返った客席でも音量を落とさない。 そのために喉を鍛え、体調を管理し続けてきた蓄積があります。
別ジャンルでも通用した声
『ポケットモンスター サン&ムーン』の放送1000回記念でスリーパー役、 『インクレディブル・ファミリー』では電気を操るヘレクトリクス役。 舞台で鍛えた声が、アニメや洋画の吹き替えでもそのまま武器になりました。
そして何より、叫ばないときの声があること。 「0シャイン家崎」の穏やかな話し方も、猫に向けた小さな声も、 全部同じ人から出ています。
最大も、最小も、自分で選べる。それが池崎さんの声の、いちばんの魅力です。
8つの章をあらためて並べてみる
ここまでの章を、一行ずつ並べ直しておきます。 声の性質、枯れない理由、声優としての仕事、叫ばないときの声、 よく調べられていること、場面ごとの変化、書くときの注意、関連記事の案内。 サンシャイン池崎の声について書けることは、 だいたいこの8つの方向に分かれました。
確かめられたのは、ネタの尺のあいだ声量が落ちないこと、 声優としての出演があること、 叫ばないときはまったく違うトーンになることです。ここまでは映像で確かめられる話で、 池崎さんの声の特徴として動きません。
一方で、読み取りの部分も少なくありません。 なぜ枯れないのか、どう鍛えているのか。 そこは公表されていない部分ですので、 記録として言えることと、そう感じたということは分けて書くようにしました。
この記事で扱えなかったこと
書けなかったことも挙げておきます。 まず、発声の方法や訓練の中身です。 何をどうしているのかは公表されていませんので、推測で埋めることはしませんでした。
身体の仕組みからの説明にも踏み込んでいません。 声帯や呼吸の話は医学の領域ですし、 このサイトが扱える範囲を超えています。 池崎さんの声について書けるのは、 聞こえた結果と池崎さん本人の発言までです。
声優としての出演も、網羅はできていません。 ゲスト出演まで含めると本数が多く、 一本ずつ確かめきれませんでした。 出演の記録は別の記事のほうが詳しくなっています。
もうひとつ、声そのものは文字にできません。 この記事でどれだけ言葉を尽くしても、 実際に聞いた一回にはかないません。 そこは最初から諦めたうえで、 どこを聞けばいいかの案内として書きました。
結局、この声は何なのか
通して調べてみて残ったのは、 この声の特徴は大きさではなく幅にあるという印象でした。 舞台では張り切り、猫の前では抑える。 その両方を同じ人が出しているところが面白いのだと思います。
大きい声を出せる人はいると思いますが、 そこから静かなところまで落とせるかは別の話です。 サンシャイン池崎の声が印象に残るのは、 その振り幅を見せる機会が多いからかもしれません。
舞台の声だけを知っている状態と、 猫の前の声を知ったあとでは、 同じネタの聞こえ方が変わってきます。 そういう変化が起きるのは、 幅のある声だからこそだと思います。
この記事を読んで気になった部分があれば、 そこから先の記事へ進んでみてください。 池崎さんの声は、 文字で読むより聞いてもらうのがいちばん早いです。
参考サイト
この記事は「サンシャイン池崎 魅力 声」で検索して見つかった以下のサイトを参考に、 事実関係を確認しながら作成しています。
- サンシャイン池崎 ハイテンション一筋で大ブレークした理由 - お笑いTVコラムサイト喉を鍛える必要性、3〜4分ハイテンションを保つ難しさ、強靱なハート
- サンシャイン池崎、「イエェェーーイ!」封印したオフ姿 普段とのギャップに「ただの優しいおじさん」「良い人臭が凄い」 - ねとらぼ2021年1月のYouTube動画。オフの別人格「0シャイン家崎」とファンの反応
- アニメ「ポケモン」1000回記念!サンシャイン池崎、スリーパー役で声優デビュー - シネマトゥデイ2017年11月9日放送。監督への直談判で実現した声優デビュー
- 池崎が「インクレディブル・ファミリー」で声優挑戦、電気を操れるキャラ - お笑いナタリーディズニー/ピクサー作品での日本語吹き替え。ヘレクトリクス役
- こじるり&サンシャイン池崎、ディズニー/ピクサー声優初挑戦『インクレディブル・ファミリー』 - ORICON NEWS小島瑠璃子との共演。吹き替え初挑戦時のコメント
- サンシャイン池崎、ネタを同時通訳してもらった結果→ファン大爆笑「本家超え」 - BuzzFeed Japan言葉が変わっても伝わる、声と身体性の強さ
- サンシャイン池崎とは - ニコニコ大百科持ちネタや決めぜりふ、声にまつわる評判のまとめ
- サンシャイン池崎 - Wikipedia経歴、出演作品、YouTubeチャンネルなどの基本情報
- サンシャイン池崎 - ピクシブ百科事典ネタの文言や声の使い方についての概説
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